40㎝前後のメガ・ギガサイズのアジが連発するハッピーフィッシング直江津。
新潟県直江津のハッピーフィッシング。でかアジが連発する夢の管理釣り場として知る人ぞ知るこの地に元祖カリスマアングラー・村上晴彦さんが初チャレンジ! なかなか結果が出ないなか、最終的に連発へと至った村上流アジング術をぜひご覧ください!
雨はつらいよ!
令和七年4月。「釣れればほとんど尺上、40センチオーバーもざら!」という新潟県にあるでかアジホットスポット、通称「ハッピーフィッシング直江津」(正式名称は直江津港第3東防波堤管理釣り場)にやってきたのは元祖カリスマアングラーとして絶大な支持を集める村上晴彦さんだ。村上さんは「碧」IUS-72ULS-HN2「ハネエビ」そしてプロトのハネエビ77の2本のロッドを用意。これらを駆使して、下オモリのレンジ移動式バチコン仕掛、キャロライナリグのアメキャロロケット(プロト)、そしてジグ単などを使い、反応のいいリグを探っていくゲーム展開だ。
「初っ端から雨が本降りでつらいねー。とりあえずは堤防付け根に陣取ります。先端は魅力的だけど、特にアジは根本でもいいことが多いしねと語る村上さんは、さっそく3種類のリグを手早く試してみる。水深が10m以上と深いこともあり、ジグ単だと手返しが悪いのは事実。となると、リグの選択肢は下オモリのレンジ移動式バチコン仕掛と、アメキャロロケットの2パターンがよさそうだ。
雨にもかかわらずたくさんの釣り人が詰めかけた。それだけよく釣れるということなのだ!
ファーストヒットはキャロ!
雨のなか釣り続ける村上さんだったが、そう簡単にアジからの反応は得られなかった。とはいえ、周囲ではポツポツとではあるが、大きなアジが釣れ始めた。主にエサ釣りへの反応がいいようだ。
「でかいなー、いいなー」と呟く村上さんは、ここでアメキャロロケット3gにレベリングヘッド1.5g+サビキ的2.5inというキャロ仕掛けを投入した。
「キャロシンカーを遠投した先で、リーダーの先のジグヘッドリグがふんわり漂うようなアクションをイメージして操作します」という村上さん。ただ3gだと水深と照らし合わせると軽いため、フォールに時間がかかって手返しが悪くなってしまう。そこでキャロを5gにウエイトアップし、これを試してみたところ、今度はシンカーが早く沈みすぎてジグヘッドリグを引っ張ってしまい、ルアーがナチュラルに動いていない様子だ。
ということで再びアメキャロロケットを3gに戻した村上さんは、時間をかけてフォールしたキャロライナリグを、ボトム付近でリフト&フォールし、持ち上げたジグヘッドリグをできるだけナチュラルに漂わせる方法で探っていく。すると本日最初のアタリ!
「きたで! これはホンマモンでしょう!」という村上さんは、強い引きをいなしながら獲物を寄せてくる。水面に姿を表したのは本命のでかアジだ!
「最初だから慎重にタモですくっておきましょう」と話すと、手際よく今日最初のでかアジをタモ入れ成功だ。
「ちょっと細いけど、最初の1匹釣れたね。このあとも引き続きがんばります」と、ほっとした様子の村上さんだ。
プロトのアメキャロロケット3gとサビキ的2.5inの組み合わせでファーストヒット!
後が続かない!
手を変え品を変え攻略を続ける村上さんだったが、その後はアタリが途絶えてしまった。幸いにも雨が止んだところで、回ってきた監視員さんから情報収集だ。曰く「アジのタナは底!」とのことで、ボトム中心に探ることにした村上さん。
最初の1匹が釣れたアメキャロロケットは、水深がもう少し浅いとか、釣れる距離が近い場合は有効だが、遠投した先で釣るには少々分が悪いと判断した村上さんは、ここでリグを下オモリのレンジ移動式バチコン仕掛に変更した。
この仕掛けは村上さんが「陸っぱりバチコン」と呼ぶもので、探る効率が非常にいいスグレモノである。シンカーがいちばん下に付いている仕組みで、エサ釣りでいうところの「胴突き仕掛け」である。これに5gのシンカーを付けて探っていた村上さんだったが、「14gにウエイトアップして、フォールスピードを上げましょう。これで手返しがかなり早くなります」という村上さん。ボトム中心に探るなかで、時折違和感のような物があるのだが、なかなか次のヒットに結びつかない時間が続く。最初の1匹はまぐれで、今日はまだヒットパターンがつかめていないという状況だった。
「正解がわからない」と、あれこれアイディアを試していく村上さんだったが……。
レンジ移動式バチコンがハマった!
攻め方に確信が持てず、手詰まり状態の村上さんは、隣の常連アングラーからも情報収集したところ、「下オモリで実績があります」との朗報を入手! つまりレンジ移動式バチコン仕掛を信じる拠り所ができた。
そうこうしているうちに、周囲でアジが盛んに釣れ始めた。レンジ移動式バチコン仕掛にジグヘッド0.5g、ワームにはサビキ的2.5インチという組み合わせてボトム中心に探る村上さんだったが、ここで久々のアタリをキャッチ! バッチリアワセを決めてフッキング成功だ。
「これもホンマモンでしょう! やった、やった!」と、本日2匹目のでかアジをキャッチした。
「イメージとしてはオモリを着底させて、幹イトからジグヘッドをぶら下げて誘う状態を作ります。これを時折アクションを入れつつ移動させながら、止めたときにアタリを待つイメージです」という村上さんは続けて、
「ワームをバルキースパテラに替えてみます。アジにはスリムなワームがいいというのが定説だけど、経験上太いのが効くことがあるので試してみます」ということで、バルキースパテラ1.8インチを投入した。すると狙い通りにアタリが! 即アワセでこれを掛け、連続してでかアジを仕留めることに成功した。
「やったね! バルキースパテラでも釣れました。アジがでかいので2匹もいれば食べるには十分!」と、釣れたアジをリリースする。
その後もレンジ移動式バチコン仕掛で、でかアジを連発させる村上さん。
「アタリがかなり微妙だね。ということは、さっきまで感じていた違和感は、全部アタリだね。仕掛けに自信が持てるようになったので、アワセも決まるようになりましたという村上さんは、合計6匹のでかアジキャッチに成功した。
レンジ移動式バチコン仕掛の効率性と夕マヅメの回遊が合わさって、でかアジ連発となった。
初場所攻略大成功!
「今日はこのあと風が強くなる予報で、釣り場が早仕舞いするそうです。でも、このタイミングで幸運にも連発できました。ただ、僕の腕というよりも、群れが回ってきたのが大きいね。魚がいれば釣るのも簡単になります!」と語った村上さん。
ひとつ確実にいえるのは、水深のあるポイントで魚が高活性であれば、手返しのいいレンジ移動式バチコン仕掛は非常に有効だということ。オモリを重くしてもワームのアクションは自然だし、ボトム中心の攻めであれば、広範囲を手返しよく効率的に探ることができる。
「キャロで誘うのも面白いんだけど、今日は結果的に『レンバチ』パターンがよかったね。いつもそうだとは限らないと思うけど」という村上さんは続けて、
「こんなにでかアジが連発する管理釣り場はいいね。また来たいと思います。みなさんも釣り場のレギュレーションを守って、楽しく釣りましょう!」と締めくくった。
参考タックル
【ROD】ISSEI海太郎 「碧」IUS-72ULS-HN2「ハネエビ」/「ハネエビ」77プロト
【REEL】DAIWA EXIST 2000 【LINE】PE0.2~0.3号
キャロライナリグ
【LEADER1】1号(メインライン側は2本撚り砂ズリ仕様)
【SHINKER】ISSEI海太郎 アメキャロロケットプロト3~5g
【LEADER2】0.6号
【JIGHEAD】ISSEI海太郎 レベリングヘッド早掛プロト
アメキャロロケット(プロト)。この日ヒットに至ったのは3gだった。
陸っぱりバチコン
【LEADER】1.75号
【仕掛け】ISSEI海太郎 レンジ移動式バチコン仕掛10-1.5(全長:180㎝/フック:0.5g#10/ハリス:1.5号/幹イト1.5号 ※スナップを外してリーダーと結ぶ)
【SINKER】5~14g
バルキースパテラ1.8inのファットなシルエットが効いた。
ハッピーフィッシング(直江津港第3東防波堤管理釣り場)新潟県上越市八千浦4番地 ☎070-4375-5452 ※レギュレーションはHPを参照のこと。
PROFILE
村上晴彦
むらかみ・はるひこ:ブラックバスからソルトゲームまで、幅広いジャンルの釣りに精通する元祖カリスマアングラー。常吉リグ、ネコリグの考案者であり、独自のセンスで爆釣リグを発表し続ける。ISSEI海太郎のデザイナーを務め、新製品の開発を手がける。
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