ライトリグを用いた釣りで、果敢に大型のロックフィッシュに挑むことをコンセプトに開発されたラグゼ寧音シリーズ。これまでさまざまなターゲットを相手に実績を積み上げてきたが、ついにチニングゲームにベストとなるB77H-solidがデビューする。チンニングのエキスパートであるラグゼスタッフの丑谷裕貴さんが、このNEWロッドを携えて向かったのは岡山県エリア。丑谷さん自身もこの地でサオを振るのは初めてとのことで、このNEWロッドの性能と、そのロッドでいかにしてチヌを攻略していくのかに迫った。
今回は初場所攻略で不安があったのも事実。しかし丑谷さんご本人は思いっきり楽しんでいました♪
寧音B77H-solidでチヌ連発動画はこちら↓
気軽に始められるチニングの世界へようこそ
ずいぶんと昔からオキアミや貝、甲殻類、さらにはスイカまでと、さまざまな釣法やエサで釣り魚として親しまれてきた「クロダイ」。そして、見た目はほぼクロダイと同じだが、尻ヒレや尾ヒレが黄色く、ルアーに対してよりアグレッシブな一面を見せる「キビレ(キチヌ)」。チニングではこの2魚種がメインのターゲットとなる。今回チニングを披露してくれるラグゼスタッフの丑谷祐貴さんは、チニングの魅力にどっぷりとハマった生粋のチニンガーだ。
「チニングって、まずは入門しやすいのが最大の特徴であり魅力ですよね。タックルも、今お持ちのシーバス用やブラックバス用などで楽しむことができます。とにかく『まずはじめよう』と思い立ちやすいのもチニングの魅力です。そして釣れてくる魚体のかっこよさは、みなさんご存じのとおり。このギャップに私はどっぷりと沼にハマってしまいました」と話す。
ファーストヒットはすこし小ぶりのキビレ(キチヌ)。触角フックにしっかりとフッキングしている。
誰もが釣果へとありつけるわけではない!
そんなお手軽に始められるチヌをルアーで狙うチニングだが、その一方で、実はかなり奥が深い釣りでもある。特に今回、丑谷さんがポイントとして選んだ河川や運河エリアは、牡蠣殻などがびっしりとボトムを覆いつくし、キャストするたびに根掛かりに見舞われ、リグのロストにつながってしまう。これでは懐事情を痛めるだけでなく、環境にもよろしくない。
「クロダイやキビレを狙うチニングは、主に2通りの釣法で狙うのが一般的です。1つ目はペンシルやポッパーなどのトップウォーター用のプラグで狙うチヌトップ、そして2つ目は、今回メインの狙い方となるテキサスリグやフリーリグでボトムをズル引いてくるボトムチニングです。ボトムチニングで釣れるチヌは砂地にある障害物(マテリアル)周辺にいます。そのためこのマテリアルを臆することなくアグレッシブに攻めていかなければ釣果までたどりつけないと思います」と丑谷さんは簡単でありながらテクニカル&繊細さがものを言うのがこの釣りだと力説する。
初場所では気になるところをしっかりとチェックしていきたい。たとえ釣れなくても、タイミング次第でチヌが入ってくることもある。
超高感度ロッドで挑みたい!
さて、今回寧音シリーズに新たにラインナップされるB77H-solidは「寧音」のなかではどのような位置付けなのだろうか。
「もともと寧音は軽量リグを用いて繊細にロックフィッシュを攻略するのを目的に開発されてきたシリーズです。ここに今回最も張りのある77Hが加わることになりました。ただ硬いだけではなく繊細なティップを併せ持ち、良型を掛けて負荷が掛かれば掛かるほど、きれいにベントするアクションに仕上がっています。スパイラルガイドやトリガーレスグリップといった見た目はトリッキーですが、いちばん肝心なブランクスが素直なので、非常に使いやすいロッドとなっています」と丑谷さんは今回のB77Hに太鼓判を押す。
ライトリグを駆使してロックフィッシュを狙うロッド「寧音」シリーズにチニングに最適なモデルが登場する!
初場所攻略
普段は地元兵庫エリアを中心に大阪方面までをチニングのホームとする丑谷さん。だが、今回の岡山エリアは隣県といえ、今まで一度もチニングで訪れたことのないエリア。今回敢えて初場所を選んだ丑谷さん。
「全くの初場所で何も分からない状態でしたが、いろいろと前情報を仕入れてしまうより自分でイチから探るほうがおもしろいと思い、敢えて事前に情報を得ることをやめて今日に挑みました」と語る丑谷さん。初場所のプレッシャーをまったく感じさせず、むしろワクワク感が思いっきり前面に出るタイプらしい。
今回は敢えての? 前情報を完全にシャットダウンして挑んできた丑谷さん。まさに初場所攻略にふさわしい。
朝マヅメから実釣開始
朝イチ、堤防からフィールドを確認した丑谷さん。
「手前にリップラップがあり、ここがポイントになることは見た瞬間にわかりました。潮がまだ下げているタイミングでしたので、この朝イチにまずは1本釣って気分的に楽になりたかったのですが、結果はノーバイト。見事に出鼻をくじかれました(笑)」と丑谷さん。
そして、下げ切ったタイミングでチヌの回遊を確認できたものの、丑谷さんは「今がそのときではない」タイミングだと判断。このポイントを見切りラン&ガンスタイルに切り替えていく。数カ所見てまわりサオを出すも下げのタイミングでは、極小バイトが出るだけでチヌの顔は拝めなかった。
潮止まりのタイミングで昼食をとり、上げの潮が効き始めた13時過ぎから、新規ポイントを見てまわるも気配はなし。逆にそれが朝イチのポイントが有望であるという確信に変わる。そしてものの見事に上げ潮のタイミングでファーストヒット!
かわいらしいサイズだがキビレ(キチヌ)のキャッチに成功する丑谷さん。
「ここは堤防や一文字があって流れの変化があり、またハードボトムが唯一沖まで岬状に伸びる変化の多い場所ですね。いよいよ時合い突入ですよ」と丑谷さん。ここから宣言通りアタリが連発する。そして良型のクロダイを3連続キャッチして、今回の初場所釣行を締めくくった。
「今回は釣り方がどうのよりポイントを絞り込んでいき、いちばんいいタイミングでそこで釣る! そういう釣行だった気がします。初場所ではルアーや釣り方を固定して、まずはポイント(地形)を探す事に重点を置いた方が好結果を得やすいと思います」と丑谷さん。これが初場所攻略では最も大切なことなのかもしれない。
夜明けとともに実釣開始! 景気よく朝イチからチヌのキャッチを目論むが見事に玉砕♪
寧音にH(ハード)アクションの7フィート7インチが追加ラインナップ!
ライトリグを駆使してロックフィッシュゲームを楽しむことをコンセプトに開発された寧音。今回新たにラインナップされるB77H-solidは既存のB70H-solidより長尺化。硬いだけではなく長さを活かしたしなやかさを併せ持つ。3グラム程度の超軽量リグから20グラムオーバーまで、ポイントまでの距離やチヌが捕食しているベイトなどに応じて幅広いリグで攻略可能。
ラグゼ寧音B77H-solid(がまかつ)
丑谷さん参考タックル
ロッド:ラグゼ寧音B77H-solid
リール:Loongze Airlite B101 DBC-2
ライン:デュエル アーマードf pro 0.8号
リーダー:シーガー グランドマックスFX 4号
シンカー:NTシンカー(5~7グラム)
フック:がまかつ 触角フック #2
ワーム:ノイケ スモーキンダッド 2.5インチ グリーンパンプキン
チニングの時合い
今回のロケでもそうだったように、チニングには必ず時合いが存在する。ただしこれが朝夕のマヅメだとは限らない。
「今回は潮の干満がキーになりましたね。このようにマヅメにこだわらず、状況を肌で感じることが大切です」と丑谷さん。
また時合いに突入するとチヌの活性は急上昇。時にはワンキャストワンバイト状態になることがあるので、そのときにいかにトラブルなくスムーズに釣りを行なえるかが結果的に釣果に繋がってくる。
どんな対象魚でも必ず喰いがあがるタイミングがある。それがいつなのか。これを見つけ出せれば釣果も自ずとついてくる。
ボトムチニングのアクション
ヒットパターンは日ごとに変わる。チヌが反応するアクションをいち早く見つけ出すことが大切だ。
「今回は初場所、しかも長く続くストレッチでしたので、最初からスピーディーに探れるタダ巻きメインに組み立てました。一方でシェイクなどの誘いも効果的ですが、どうしても釣りのスピードは落ちますので釣りの効率も考慮した上でアクションは考える必要もありますね」と丑谷さん。
逆に言えば、小場所や魚の居場所がピンポイントで分かっていて集中的に狙いたいときは、このシェイクが絶大な威力を発揮するということだ。
アクションはタダ巻き、シェイク、リフト&フォールなどを駆使して、その日のチヌが反応するアクションを見つけ出す。
慌てないアワセとやり取り
チニングではまず「コッ」とティップを叩くようなバイトが出る。しかし、ここでアワせてもまず乗らないと思っていい。そのまま巻き続けるとロッド全体にチヌも重みが乗る本アタリが出る。ここでようやくアワセを入れていくわけだが、力任せの鬼アワセはNG。ロッドストロークを活かしたスイープなアワセが理想形だ。
うまくフッキングが決まっても、もたもたしていると根ズレなどで最悪はラインブレイクに至ることもある。アワセが決まったら、ロッドのバットパワーをフルに利用して、一気にチヌを浮かせてしまいたい。横に走るぶんには慌てずにやり取りすれば大丈夫。チヌの強烈な引き味を存分に味わおう。
時合いのタイミングで良型クロダイが連発! 釣れる時間、ポイント、リグを見つけ出した丑谷さんアッパレ!
ボトムチニングの救世主「触角フック(がまかつ)」
独創的なフロロカーボン製のV字ガードが極めて高い根掛かり回避性能を発揮。またワームキーパーがチヌの硬い口によるバイトでもワームのズレを抑制。そのままセカンドバイトへとつなげ、ヒット率を大きく高めてくれる優れもの。フックポイントには強さと刺さりのよさに定評のある素材「T.G.W(釣鈎専用鋼材)」を採用する。
独自のV字ガードが障害物を回避。根掛かりを恐れずに果敢に攻めていけるということはチヌの口元にまでリグを送り届けられるということでもある。
profile
丑谷裕貴(うしたに・ゆうき)
小学生時代は釣り好きの父親と一緒にハゼ釣りなどを楽しむ。そして中学生になるとブラックバスに心を奪われ没頭。約10年前にチヌのトップゲームに目覚め、そこからより釣果を追い求め、ボトムチニングへと移行する。現在では、平日の仕事終わりにフラっと足を運び、地元の河川で夜な夜なボトムチニングで楽しんでいる。ラグゼスタッフ。
0コメント