画期的根掛かり回避システム「ピボットチェンジャー」を搭載したニューコンセプトシンキングペンシル「アピタイト」。根の入り組んだ場所やストラクチャーをガンガン攻めてフレッシュな魚を引き出すことができます! さらにワームの新色、点発光をテーマにラインナップされた珠玉の4色はアジングの可能性を広げることは間違いなし! それではじっくり解説いたします。
力がかかる位置をルアーが変える機構
ゼスタ初のプラグとなるシンキングペンシル、アピタイトはライトゲームにおいていちばんの大敵とも言える根掛かりをどうにかして回避したいという思いから開発がスタートしました。根掛かりを回避するために、ルアーの支点を移動することができないか? 私たちが根掛かりした際によくロッドをさまざまな方向から軽くチョンチョンとあおる行為、これは力の掛かる位置を変えて根掛かりを外そうとしている動作なのです。
もしルアー自体がこの「ロッドをあおる」動きをすることができれば……という点に着目し開発したのが、フロントアイとリアアイがステンレス線によって接続されたピボットチェンジャーシステムです。一定のテンションが掛かるとフロントアイがプラグ本体から外れ、接続されているリアアイ側と一直線になります。つまり力の掛かる方向が180度、瞬時にして変化し、根掛かりが自動的に外れやすくなります(100パーセント根掛かりを回避することはできませんが、回避率は飛躍的に向上します)。
魚がヒットした場合も同様にピボットチェンジャーが発動しますが、フックの自由度が広がり魚体にトリプルフックが触れる確率が高くなるのでバレにくくなります。まさに一石二鳥のシステムなのです。
デイゲームでは係留船の陰などにアジが着いている可能性があるため港内も有望ですが、入ってくる群れを迎え撃つには堤防の外側のチェックも忘れてはなりません。
ジグ単などでどうしても食わないときにシンペン
プラグの特徴はルアーの存在をしっかりとアピールできることや、ステイなどの静のアクションと動のアクションのメリハリをしっかりとつけられることです。さらにベイトフィッシュを捕食している状況で、ワームに一切反応がない場合は、とりわけプラグに好反応を示すことが多いです。
今回実釣した際も、私がジグ単で魚からの反応を得られなかった状況で、同行したゼスタフィールドアドバイザーの堀江氏は、アピタイトで好調にメバルを連続で掛けていました。昨年も別のエリアに釣行した際にアジを狙っていたのですが、ジグ単やスプリットショットリグなどさまざまなリグを通しても魚からの反応は得られず、苦戦を強いられていました。しかし、水面にはアジのライズが頻発しています。そんな中、アピタイトのプロトタイプを入れた瞬間からバイトが連続し、あっさりと尺超えのアジをヒットさせることに成功したのです。
このように普段の釣りに忍ばせるだけで状況が一転する爆発力を持つのがプラグの特徴と言えるでしょう。ワームに関しては、実釣時の状況をお伝えしつつご説明しましょう。
ジグ単に反応しないときこそ、このアピタイトの出番となる。
強風下のデイゲームでいきなり連発
実釣当日は風が強く吹く、春先特有のコンディションでした。春のアジングは、この風をいかに利用するかがカギとなります。
釣り場に到着した私たちはネットで風向きと予報をチェックし、ベイトが溜まるであろう風の当たる面に位置する堤防へと向かいました。到着すると予報よりも風は弱く、釣りも問題なくできそうです。風が強いことも考慮し、水深は5メートル弱と浅いですが、1.5グラムのジグヘッドにクリアカラーをベースとしたノレソレシラスカラーのビロードスター3.25インチをセット。得意なヘビージグ単スタイルで様子を見ます。
時刻は午後2時半、デイゲームと呼べる時間帯なのでオープンエリアをラン&ガンして魚からのバイトが得られるかチェックします。すると係留されている大型船の影が伸び始めたため、明暗の境にリグを投げ込み、5カウント前後を軽いトゥイッチを入れつつトレースするとすぐにヒット。15センチほどのアジのキャッチに成功しました。デイゲームで釣れるアジは、サイズに関わらずうれしいものです。
その後、バイトが遠のいたためマズメイワシカラーに変更して再びヒット! その後、同様のカラーローテで連発状態となりました。サイズを上げるためフロートを使って沖も狙いますが同様のサイズであったため、夜に期待し一時休憩を取ることにしました。
常夜灯を目指してアジは回遊してきます。日中サイズが伸びなくても、夕方以降は違う群れが入ってくる可能性があります。
ナイトゲームはウエイトアップで良型連発
夜になり風が緩んだため堤防の外側へ移動し、潮通しのいい沖向きで大型のアジを狙うことにしました。夕方に活性の高かった15センチから20センチ前後のアジは相変わらず活性が高いようで、昼間と同じウエイトのジグヘッドを使用すると、リグが沈む前に前述したサイズのアジがヒットしてしまうという状況です。
贅沢な話ですが狙いは大きなアジ。小さいサイズのアジが追えないスピードで沈下させないとボトムレンジまでリグが到達しないため、ジグヘッドを一気に2.5グラムへと重くし、少し派手な細かいピンクラメと点発光で見せるビロードスターを装着して再度アプローチを試みます。小さなバイトは一切無視してボトムレンジにリグを入れます。鋭く2回ほどトゥイッチを入れバイトを待つと、リグの負荷が瞬間的になくなる吸い込み系のバイトが出ます。すかさずアワセを入れると一気にドラグを出すグッドサイズ確定の引き! 丁寧にポンピングして寄せ抜き上げると尺超えの良型のアジです。
その後も同様のメソッドで連発します。
しかし、この日はカラーローテーションが重要となることが多く数本釣る毎にワームのカラーチェンジを強いられたのですが、点発光カラーのバリエーションがあることに助けられた日となりました。ワームのカラーは多く持っていた方が有利となることは間違いありません。その日の状況に応じて臨機応変に対応できるように準備しておくことで、狙いの魚にいち早くアジャストできると考えています。ぜひ実践してみてください。
日中とはうってかわってナイトゲームでは良型が連発。
ワーム編
カラーと使い分け
必要以上に目立たせない絶妙なラメの存在感
ワームを必要以上に目立たせない絶妙なラメサイズと発光ラメのサイズで、魚にワームの存在を見切らせず、バイトタイムを少しでも増やすように設計しました。
ビロードスター(XESTA)のカラーはブルースカイ。
ビロードスター(XESTA)のカラーはマズメイワシ。
ビロードスター(XESTA)のカラーはセクシーピンク。
ビロードスター(XESTA)のカラーはノレソレシラス。
日中はナチュラルなカラーのローテで攻略していこう。
シンペン編
カラーと使い分け
ワームとのローテにも相性抜群の8色
全8色。クリア系の中には点発光タイプがあります。プラグでありそうでなかったカラーにより、ワームの釣りの中の攻めの一手としてナチュラルにローテーションできる仕様となっています。
カラーは左から、セグロ、鱗チャート、月光キャンディ、ケイムラアミエビ、ナイトシラウオ、ピンクヘッド夜光虫、コハクアミ、チャート夜光虫。
シンペン編
ここがスゴい!
根掛かり回避の画期的新機構
驚異的な根掛かり回避機構「ピボットチェンジャー(PAT)」が搭載されている点に注目。プラグはワームと比較すると根掛かりのリスクが高く、根周りやストラクチャー周りを積極的に攻めづらいという難点がありますが、この機能によりスタックしても簡単に外すことができるため、これまで以上に攻めの釣りが展開できます。巻きではなめらかなウォブンロール、フォールは細かな平打ちフォール。ライトゲームで求められるシンペンの必須アクションを搭載しております。
根掛かりしかけたら軽くロッドをあおることでロックが外れ、支点が変わることでこれを回避する仕組み。大型の魚を掛けた際にもこの機構が働き、バラしづらくなります。
シンペン編
ルアーの基本的な使用法
スロー&タダ巻きが基本
シンキングペンシルなので基本はタダ巻きです。使用するタックルにもよりますがスローな巻きの誘いが基本となります。バイトが出た瞬間に追い食いさせるため、一瞬の止めによるステイやフォールアクションが有効となることがあります。
ゼスタフィールドアドバイザーの堀江氏は、私のジグ単に反応がなかった時間帯にアピタイトでメバルを連発。
大型の魚が掛かった際もロックが外れ、やり取りの最中により深くフッキングさせることができます。
魚食性が強い、大型のアジにもプラグは有効です。
【裏技的使用法】
アピタイト45S、60S
ナイロン使用でよりナチュラルに
使用するラインを変えることでバイト数が劇的に増えることがあります。基本はPEラインを使用することが多いと思いますが、潮馴染みのいいナイロンラインなどを使用するとアクションがよりナチュラルになり、違和感なく食ってくることがあります。
SPEC
ウエイト:45=3.7グラム、60=6.5グラム/タイプ:シンキング(共通)
タックルセッティング
ワーム(ジグ単)編
通常のジグ単よりも重いジグヘッドを使うなら、ロッドもややハリのあるソリッドティップのアジングロッドがいいでしょう。リールは1000番、ラインはエステルラインの0.3号もしくは0.4号を使います。
〈ロッド〉XESTA ブラックスターエクストラチューンド S69ULX-S
〈ライン〉エステル 0.35号
〈リーダー〉フロロ 1号
〈リール〉DAIWA イグジストSF 1000-P
シンペン編
PEラインでのセッティングが基本となるフロート&シンペン用には7フィートから8フィート前後のロッドが望ましいです。リールは2000番から2500番前後、ラインはPE0.3号から0.6号。ターゲットやサイズに合わせて調整するとよいでしょう。
〈ロッド〉XESTA ブラックスターエクストラチューンド S82MHX-S
〈ライン〉PEライン 0.6号
〈リーダー〉フロロ 2.25号
〈リール〉DAIWA セルテートLT2500-H
サイズアップ狙いのコツ
伸び悩んだら「深め」「遠め」を意識する
大きなアジは深い所や少し沖目を回遊することが多いです。この理由のひとつとして、小型のアジと違い危険を冒してまで積極的にショアラインに寄りベイトを捕食する必要がないためと考えられます。そのためヘビージグ単を用いたり、フロートやキャロを用いることで、通常のアジングで届かない深いエリアや遠いエリアにアプローチすることでサイズアップが望めると考えています。
デイゲームではビロードスターのセクシーピンクで連発する場面も。しかし、サイズは伸びません。夕マヅメ以降の作戦を立て直します。
Profile
奥津 剛(おくつ・たけし)
大学院で研究していたプランクトン、海洋学の知識を活かしたリアルなタックル開発を目指す。ブラックスターシリーズの生みの親でもある。instagram@okutsu_xesta_fishing
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