春告魚としても知られるメバルは本格的シーズン真っただ中。今回は毎春恒例? 春の磯メバル祭り! ちょっと敷居が高いイメージが先行する磯メバルだが、磯に入っているメバルはやる気がある個体が多く、ハードルを乗り越える価値は十分にある!
磯メバルはプラグのラン&ガンスタイル
今回は磯でメバル狙いです。昨年も同じ時期に釣行したのですが、そのときは短時間で連続ヒットできとてもいい思い出に! その楽しさが忘れられず、今年も2月中旬、神奈川県の地磯に行ってきました。
磯メバルはしっかりとした装備が必要だったり、足場が悪く危険を伴う場所があったりしてなかなかチャレンジしにくいイメージがありますが、その分メリットもたくさんあります。磯のメバルは基本的に活性が高く、磯に入ってきている時点でやる気のあるメバルが多いのです。つまり、メバルが入ってさえいれば勝負が早く、テンポよく探ることができます。大移動を繰り返すわけではなく、頻繁に少しずつ足場を変えるラン&ガンスタイルが有効です。
また、普段は釣ることが難しい大型のメバルが釣れる確率も高いです。少し大変なイメージですが、そのぶん夢がある釣りですよね。楽しく安全に釣りするためにも、ウエーダーやスパイクシューズ、フローティングベストやライトなど、しっかりと装備を準備することがとても大切です!
磯釣りは潮位によって入れるポイントが変わることにも注意が必要です。場所によってはアプローチが大変なので、明るい時間帯に一度ポイントを下見しておくことをおすすめします。
明るいうちの磯場の状況を把握しておくことはとても大切。
満潮からの下げ潮&夕マヅメが絶好の条件
明るい時間からポイントに入り、地形を把握しておきます。このエリアは水面までウィードがたくさん入っているので根掛かりしないように注意しながらストラクチャーの隙間や際をプラグで探っていきます。
まずは、実績の高いルナメバルFをセット。明るさが少し残っているタイミングで始めたのですが、まだ反応がありません。最初の1尾が釣れるまではどんな状況か見えてこないからドキドキしちゃいますね!
そして、だんだん暗くなり、それとともに潮も一気に引いていきました。すると、ガツン。突然のヒット……! かと思いきやバラシ……。ポンコツの私、その後連続でバラしてしまい落ち込みました(笑)。
周りから「まだ全然チャンスあるから大丈夫だよ!」と励まされながらキープキャスト。反応がなければねばらず次々と立ち位置を変えキャストします。さらに、潮が引くと新たなポイントにどんどん入ることができるようになります。
そして、再びアタリが。今度はバラさず、ようやくメバルと出会えました。やった~! うれしい! ここからはさっきまでの状況がウソのように連続キャッチとなります。よさそうなポイントも再び入り直してみると反応があり、ここでも釣ることができました。やっぱりタイミングも大切ですね。
メバルって目がクリクリで可愛いのに、アタリも引きもパワフルで本当に面白い~! 釣れたタイミングが、全部立ち位置を変えた1~3投目だったので、ラン&ガンスタイルで効率よく釣りができました。やはり磯にいるメバルはやる気のあるので、いれば話が早いですね。しばらくの間、数釣りを楽しみました。
港内で釣れるサイズよりもひとまわり大きいメバルがよく釣れてくれました。
今回はプラグで狙っていきます。
シンキングミノーのタダ巻きでメバル連発
プラグは飛距離が出るので広範囲に探ることができます。また、レンジもキープしながら狙うことができます。タダ巻きでしっかりとアクションしてくれますし、暗闇だとルアーがどうなっているのか分かりづらいですが、プラグだとブルブルと動いている感覚が手元に伝わるので状況も把握しやすいですね。
今回のヒットルアーはルナメバルFです。以前もこのルアーでたくさんヒットしたのでお気に入りのルアーに♪ ルナメバルは、元々はトラウト用に開発されたルアーをメバル用にチューンしたものです。本来はトゥイッチで誘い出すのですが、今回メバルの活性が高かったこともありタダ巻きで十分釣れました。
そして、もう1つ使用したルアーがソレス42S。こちらはレンジキープにこだわったS字系のプラグです。キャストしたあと、狙いたいレンジまでカウントダウンしながら沈めてそこからゆっくりとタダ巻きするだけでしっかりとアクションしてくれます。少し水深があるところを狙いたいときに有効です。引き抵抗も強めなので風が強い状況でも使いやすいルアーです。足場が高いエリアなどが多い磯釣りでは、どうしてもルアーが浮いてしまうこともありますが、ソレスはしっかりレンジキープしてくれるので特に使いやすいと思いました。
そしてこのあと、さらなる大型を求めてハードな磯に移動してみましたが今回は釣れず。そのポイントは出たらサイズがよく、20センチ後半から尺を超えるサイズまで釣れるそうです。いつか私も陸っぱりで大型のメバルを釣ってみたいなと思いました。皆さまもぜひメバルプラッギングにチャレンジしてみてくださいね。
メバルに飽きさせないようにカラーローテすることはとても大切です。
磯は潮位をチェックしてから
メバルは潮が大きく動く日が釣れやすいです。磯場は潮によって入れるポイントが変わってきます。一番は潮が下がっていくタイミングがおすすめです。潮が下げるにつれて、どんどんと前に出て行くことができ、入れる場所が増えます。ただ、滑りやすかったり、たまに大きな波がきたりするので細心の注意が必要です。
明るいうちに磯に入って足場を確認し地形をよく把握します。暗くなってから探すにはライトを使わなければならず、プレッシャーを与えてしまいます。
まだ潮位が高い夕方。潮が下げてくると、写真の時点の足場よりももっと前に立つことができるようになり、より遠くのポイントへ遠投し、広範囲を探りやすくなります。ちなみに、ウエーダーは立ち込むわけではなくあくまで波除けです。
漁港などと違って地磯には基本的に常夜灯はないため、ライトは必ず携行しましょう。ただし、水面を照らすとメバルに警戒されてしまうため、必要最小限の光量でなるべく水面に光が届かないように注意します。
メバルは基本夕マヅメが有望
メバルは夜行性の魚です。夜になると表層まで浮いてきます。日中でも釣れないことはないのですが、ストラクチャーにタイトに着いているので少し釣りが難しくなります。基本的には夕マヅメから夜がメインとなります。真っ暗なポイントもあるのでライトなどはしっかり準備してください!
ピンクが高実績だったルナメバルですが、アタリが集中したので色々試してみるとクリア系も有効なことがわかりました。
常夜灯などがない真っ暗な磯では海面にライトを照らさないように注意しながら釣りをします。
プラッギングとワーミングの違い
プラグでもワームでも楽しめるメバリング。プラグは飛距離が出るので広範囲を探るときに有利です。レンジキープ力も高いので、表層、中層などもルアーをゆっくり通して狙うことができます。それぞれのルアーに得意なレンジがあり、ルアーを変えるだけで探るレンジを変えることができます。ワームはピンポイントに狙いたいときやバーチカルなアクションをさせたいときに有効です。
飛距離を出すことができ、アクションも強いプラグは遠投して広く探り、活性が高い魚を釣るのに適しています。一方でプレッシャーがかかった港湾部のメバルなどにはジグヘッドリグなどが有効です。
磯メバル攻略タックル
近距離と遠投、そして狙うサイズに応じて使い分ける
レギュラーサイズの近距離戦ならダークシャドゥDSEX-73
漁港、常夜灯下などで、レギュラーサイズの数釣りを追求したのが7フィート3インチのDSEX-73です。2~3gまでの小型プラグを最も扱いやすいように設計しています。レギュラーテーパーでしなやかに曲がりますが、ブランクスはシャキッとしていて、ポンプリトリーブやシェイキングなどのロッドアクションを入れた際にも小型プラグを暴れさせすぎず、水になじませるように動かすことができます。
〈ロッド〉スミス ダークシャドゥ DSEX-73
〈リール〉シマノ ソアレCI4+ C2000PGSS
〈ライン〉サンライン ソルティメイト・スモールゲーム PE-HG 0.4号
〈リーダー〉サンライン ソルティメイト・スモールゲームリーダー FC II 6~8Lb
〈スナップ〉スミスSPスナップ #00
でかメバル狙いならダークシャドゥDSEX-710
磯やサーフなどで、尺クラスの大型メバル狙いを追求したのがDSEX-710です。DSEX-73より長いですが、2gクラスの最軽量級プラグをしっかりと扱いきることが出来るようティップセクションにはギリギリの繊細さを持たせています。負荷を掛けると確実に曲がるティップと戻りが早い強靭なベリー&バットがバランスよく繋がるように設計。攻撃的な感覚で大型メバル狙いができるモデルです。
〈ロッド〉スミス ダークシャドゥ DSEX-710
〈リール〉シマノ ストラディック CI4+ 2500S
〈ライン〉サンライン ソルティメイト・スモールゲーム PE-HG 0.4号
〈リーダー〉サンライン ソルティメイト・スモールゲームリーダーFC II 8Lb
〈スナップ〉スミスSPスナップ #00
磯メバル攻略ルアー
表層攻略も得意とするプラグが有利!
ルナメバルの特徴と磯で有利な理由
ルナメバルはフローティングとシンキングの2種類があります。ミノーならではの高いレンジキープ力が特徴です。本来はトゥイッチで誘い出すミノーですが、今回はタダ巻きで釣れました。細かなローリングを交えながら、スーッと真っ直ぐに引いてこられるのでストラクチャーやウィードの隙間を狙うことができます。
ルナメバルF(スミス)
●全長:47㎜●自重:1.8g●タイプ:フローティング●フック:#12●価格(税別):1100円
Profile
鈴原ありさ(すずはら・ありさ)
ニックネームは「arico」。渓流からソルトまで、陸っぱりからのルアーフィッシングをメインに、日本全国で釣りを楽しんでいる。スミス・フィールドスタッフ、Hapyson・フィールドテスター、サンライン・フィッシングガール、Foxfireのサポートを受ける。
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