マイクロワインドでメバリング五目〜スパーク40で楽ちんワインドゲーム〜


ダートによるアピールで手早く広範囲を探れる手軽さと、魚種だけでなく高活性魚、低活性魚の両方に有効な汎用性を持つワインド釣法。手っ取り早くいろいろ釣れちゃうワインド釣法を、瀬戸内メバリングの名手・馬上憲太朗さんがご紹介!



スパーク40の出しどころ

 昨今のライトゲームは、ベーシックなリトリーブメインの横の釣り、カーブフォールを多用する縦の釣り、またはリアクションバイトを誘うためのトリッキーな動きをさせるためのメソッドと、大きく3つに分けることができると思う。今回はそのなかの3つめ、リアクションバイトを狙うマイクロワインド専用のワームとして、Aqua Waveのスパーク40にフォーカスを当ててみたいと思う。

 マイクロワインドは、単にリアクションを狙うだけでなく、サーチ能力に優れた、実に時間効率の優れたリグだと私は思っている。リアクションの釣りは、スイッチの入っていない魚に対しても強制的に反応を引き出すことができるので、初めての場所や時間の限られたマヅメなどでは、マイクロワインドからスタートさせることが多い。また、ワインドさせるためには比較的重いジグヘッドを使うことになるが、この重さのおかげで飛距離が出しやすく、広範囲を探れるというメリットもある。

 しかしながら、意識しているベイトと違った速い動きに反応しないケースも、当然ながら多くある。よって、マイクロワインドだけですべてのシチュエーションをカバーすることはできない。フォローできるリグを必ず用意しておくことを、常に頭に入れておこう。

スパーク40は、軽いロッドアクションでも大きなダート幅を描いてくれる。


メバルメインに五目釣りを楽しもう!


 マイクロワインドでリアクションバイトを誘発するのが有効なターゲットは、メバルだけではない。シーバスやマダイといったライトゲームでは比較的大型の魚も、リアクションバイトがよく効く代表的なターゲットとなる。また人気のアジも、高活性のタイミングではダートアクションによく反応を示す。さらに、潮止まり前後でメバルが釣れにくくなったタイミングで、カサゴを狙ってもおもしろい。このあたりの魚は、メバリングにおけるうれしいゲストとして、全国的にも人気のターゲットだと思う。

 このほかにも、アコウやソイをはじめとする根魚にも有効だ。さらにはメバルが釣れない夏、カマスやムツ、サバといった回遊性の高いフィッシュイーターを狙う際にも、ダートアクションがよく効く。

 ライトソルトゲームの場合、どうしてもスローな釣りを展開しがちだが、マイクロワインドのような速い動きを取り入れることで、釣り人側の飽きも少なくなる。これでキャストごとの集中力を維持し、釣行を効率的にするという点で役に立っていると思う。

 またさまざまな魚種が釣れるということは、釣行後に食の楽しみが得られるという点も大きい。

高活性時のアジを狙うと、マイクロワインドの強みをさらに実感できる。


マダイはメバルやシーバスに比べて口が小さいけど、メバル狙いの小型ジグヘッドならなんなくフッキングしてくれる。

もともとはシーバスを釣るメソッドとして人気のあったワインド。今ではライトタックルで小さめのリグを手軽に投げるマイクロワインドが熱い!



ボトムワインドにはベイトタックルが最適


 マイクロワインド、マイクロジギングなど、小さく重いルアーをつけてのロッドワークを多用する釣りには、ベイトタックルがよく合う。最大のメリットは、ラインの出し入れを親指一本で精密にコントロールできることだ。マイクロワインドでは、リグをフリーフォールさせたり潮に流し込むといった、ラインを放出するような操作をする場合が多いが、ベイトタックルであればこのとき要求される操作のほとんどを、ロッドを持ったほうの親指ひとつでこなすことが可能だ。

 私がメインフィールドとする瀬戸内海は、流れの向きや速さがよく変わるが、ベイトタックルでラインの出し入れをコントロールするようになってからは、こんな潮流の変化も怖くなくなった。

 ベイトタックルといえば、以前はバックラッシュが懸念されたが、ブレーキの設定をしっかりすること、そしてある程度使い慣れることでほとんど問題にならなくなる。また最近はフィネス専用ベイトリールの性能も大幅に向上し、飛距離もスピニングタックルとさほど変わらないようになってきた。先に述べたラインコントロールの恩恵を味わうためにも、ベイトタックルを使わない手はもうないのでは? と私は考えている。

仲間といっしょに釣行すればワインドとは別の釣りをしてもらうことで、その日のパターンを容易に見つけ出せる。



スパーク40のここがすごい!

ダート横幅の大きさが魅力!

 多くのアングラーがマイクロワインドを楽しむようになり、専用のワーム、またはマイクロワインド向きの汎用型ワームもたくさん市場に出回るようになってきた。そのなかでスパーク40がずば抜けているのは、ダートの幅が非常に大きい点だ。

 ダートの幅が大きいということは、横の動きが大きくなるいっぽうで、前方への動きは小さくなるということだ。これはつまり、同じ場所により長時間とどまることで、魚に対してそれだけ長くアプローチができるということになる。これで1回のキャスト、1尾の魚との出会いで生じるチャンスが、より長く、より数多くなる。このあたりは、マイクロワインド専用ワームであるスパーク40でしか生み出せないアクションといえよう。


ボトムで真価を発揮!

表層用にフォローのルアーを用意

 マイクロワインドでは、ダート幅を広くするため、重めのジグヘッドを使用するケースが多い。中層からボトムはこういった重めのジグヘッドにとってはテリトリーとなるが、表層の釣りは反対に苦手とするところだ。フォールをできるだけ少なくして表層近くのレンジをキープすることもできなくはないが、こうすると同じ距離で入れられるダートの回数が減り、魚からの反応も得られにくくなる。

 ということで、サブ・サーフェスに狙いを絞る場合、あるいは水深が極端に浅い場所では、いさぎよくダートを諦め、フォローとして用意しておいたプラグや軽量ジグヘッド単体の釣りに切り替えたほうが効率的だ。

海藻帯がここまで広がったシャローでは、表層以外にルアーを通したら一発アウトなんてことも多い。地形を把握したうえで、最適なルアーを選ぶようにしたい。



こんなタックルを組み合わせよう!

操作感優先のロッド選びが吉

 マイクロワインドはロッドワークを多用する釣りだ。そのため、リグの操作感がダイレクトに伝わりやすいロッドを用意したい。また、ダートさせるためには少し重めのジグヘッドを使用する必要があるので、1.5~4.5g程度のリグをシャクれる程度のパワーがあるロッドが好ましい。具体的には、ベリーからティップまで張りが強いライトゲームロッドがいいだろう。ティップが入りすぎるロッドでは、トリッキーなダートアクションは生みだせない。また組み合わせるラインは、伸びの少ないPEラインを選びたい。


7ft台でキャロやプラグを扱うバランスに設定されたロッドが、マイクロワインドにはピッタリ合う。


重めのジグヘッドを使う釣りなので、ベイトタックルとの相性も抜群だ。


AquaWave スパーク40

あらゆる魚種を狂わせるマイクロワインド用ワーム!

【SPEC】
全長:40㎜/入数:8本/価格:550円/推奨ジグヘッド:A.W.LOCK HEAD 1.5~4.5g



AquaWave A.W.LOCK HEAD

ダートを生み出す最適セッティング

 スパーク40でマイクロワインド釣法をするときに最適となるジグヘッドがA.W.LOCK HEAD。そのセッティングは「への字」が基本となる。スパーク40を刺したあと、ハリ先を出す位置を少しヘッド側から出してあげることで、あえてワームが「ヘの字」に反ったような状態を作り出せる。こうすることで、左右へのダートもより大きく動くようになるのだ。この強すぎるダートで反応が悪くなったら、まっすぐ刺し直そう。これでダートの幅を少し小さくすることができるので、これにより新たな反応が得られることもある。


弾丸状のヘッドが水流を切り裂いて強烈なダートを生み出す。

A.W.LOCK HEAD 3.0gにスパーク40をセットするとこんな感じだ。

ヘッドのサイズは10種類。マイクロワインドでは1.5〜4.5gあたりまでをよく使う。

Profile

馬上憲太朗(ばじょう・けんたろう)

広島・山口の瀬戸内海側をホームとするライトゲームエキスパート。メバル・アジメインに季節の対象魚と遊ぶ日々。ポイント開拓と釣技向上が日課。


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