淡水と海水が混じり合う汽水域を形成する河口部にはさまざまな魚が集まる。ボラなどの稚魚やカニなどの甲殻類、貝類など、肉食魚にとってのエサも豊富なルアーフィッシングの有望スポットだ。今回はヤマガブランク・スフィールドスタッフの郡司和福さんとともに宮崎の大小の河口を訪れた。
新規開拓するなら河口がおすすめ
宮崎県の釣りといえばサーフのオオニベやヒラメを連想する方が多いはずだ。夢がある一方で、広大なサーフをイチから開拓するのは難しい。そこでおすすめしたいのが、小〜中規模河川の河口だ。
「宮崎の河口にはチヌやキビレなどルアーに反応がいいターゲットが多く、冬でも水温が高いため周年狙うことができます」
そう語るのはヤマガブランクスフィールドスタッフの郡司和福さん。今回はブルーカレントⅢの78を紹介する。
「ブランクスはスピニングもベイトも共通です。ベイトは特にチニングやライトロックのフリーリグなどボトム系の釣りに向いています。対称的にスピニングは操作系です。トップウォーターやシンペン、バイブレーション、またバチ抜けパターンなど吸い込みが弱いときにも使いやすいです」
初日の夕方から2日目の午前中いっぱいという変則日程となった今回の取材。開始直後からショートバイトに悩まされた。
「あ〜、のらない。魚が小さいのか、ルアーの横をくわえちゃってますね」
一定速度でボトムを巻いてくる過程で、さまざまな変化を感じ取り、ヒントにしていく釣り。しかし、ヒントは多いが1尾が遠い。
「思い切って川を変えましょう」と郡司さん。大規模な河口からフルキャストで対岸に届くくらいの小規模な河口へ移動。さらに食わせを意識して7gフリーリグからイモグラブに変更。そこで首尾よくキビレをキャッチ。
「食いが浅かったんでだいぶ送り込んだんですけど、それでも皮一枚でしたね」
ショートバイトを感知し、しっかりフッキングを決める。基本性能の高さはブランクスメーカーによるロッドならではだ。
「非常に投げやすく、しっかり曲がって気持ちいい竿なので、ぜひ皆さん使ってみてください」
宮崎河口の特徴
ヒラメやオオニベを狙うような広大なサーフや大河川の河口など大場所が釣り場の中心となる宮崎県。河口は穴場となっており、魚影は濃く、魚種も豊富だ。大規模な河口では回遊待ちで、フルキャストすれば対岸に届くような川幅の河口では居着きの魚を、それぞれ狙うことができる。
大規模な河口はフルキャストしてもポイントに届きづらく、回遊待ちの釣りとなり、難易度が上昇する。
河川内はポイントがわかりやすい
写真のような水門や橋脚など、魚が確実に着くマンメイドストラクチャーが多いのが河口や河川の特徴。いいポイントを、いいタイミングで狙い撃ちできるのだ。
ボトムゲームの最重要事項、それは感度。魚の着き場となるちょっとした地形の変化を感じ、複雑な障害物を回避することもできるのはヤマガのロッドならでは。何より、バイトもしっかり感知できる。
さまざまな魚種が釣れるのも河口のすごいところ
多くの魚種が釣れるのも河口の魅力。写真は宮崎ではグチと呼ぶイシモチ。この日は釣れなかったものの、宮崎の河口ではチャイロマルハタなど南国ならではのターゲットも釣れる。
河口五目ゲームおすすめタックル
ブルーカレントⅢ 78/B(ヤマガブランクス)
78/Bはボトムに特化しているためティップの追従がすごくいい。
「ベリーにはハリを持たせているため、スタックしたときも巻いて外せたり、反発力を活かして外すことができます。スタックした際にバイトが出ることが多いですが、そんなときでもしっかりフッキングできる設計にしてあります」。
バットパワーがあり、抜き上げも容易だ。
●全長:7’8”●継数:2●適合ルアー:2〜15g(プラグ)、3.3〜15g(フロート)、2〜15g(リグ)●適合ライン:PE0.4〜0.8号●価格(税別):3万円
78/B おすすめルアー
フリーリグ
ブレイクやカキ瀬周りを攻めるなら根掛かりが少ないフリーリグ。
チヌ系と並んでボトムゲームの代表的ターゲット、マゴチ。河口から河川内部に入ってくることもある。
ノーシンカーリグ
●全長:7’8”●継数:2●適合ルアー:2〜15g(プラグ)、3.3〜15g(フロート)、1〜15g(リグ)●適合ライン:PE0.3〜0.8号●価格(税別):2万8000円
78 おすすめルアー
ペンシルベイト
操作性が重要なルアーの代表格。スピニングの方が細かいトゥイッチなどをしやすい。
バイブレーション
細めのPEラインを合わせて遠投し、巻くことで広範囲から魚を探し出すことができる。
Profile
郡司和福(ぐんじ・かずよし)
地元・宮崎を中心に淡水海水問わずさまざまなターゲットを追いかけるアングラー。ヤマガブランクス・フィールドスタッフ。
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